2021/06/08 12:08
ヘンプ生地とは大麻草の事です。
大麻草は縄文時代の昔より日本人の生活(衣食住)文化と密接に関わってきた植物です。
最近の傾向で、繊維利用を目的とし品種改良した大麻草のことをヘンプ(Hemp)と呼ぶようになりました。大麻草以外の麻はヘンプとは呼びません。
また、成長の速度が速く、農薬や肥料を必要とせず、痩せた土地でも育つので、環境にとても優しい植物です。
その繊維、葉、花、幹、種子などは余すところがなく、建材・燃料・医療・祭事・神事などに利用され非常に親しまれていました。
かつての日本では、麻の糸でへその緒を切り、麻のようにすくすくと丈夫に育つようにとの願いを込めて麻の葉模様の産着を着せ、麻の鼻緒の下駄を履き、麻布の着物や褌を身に着けて、麻の茎入りの壁でできた家で暮らしていたのです。
天然素材の機能性としては、抗菌作用があるため、雑菌の繁殖を抑え、汗をかいてもすぐに乾燥し嫌な匂いを抑えてくれます。
天然のUVカット効果もあり、丈夫で使い込むほどに肌に馴染みます。天然に備わっている機能性なので、お洗濯しても効果はそのままです。また麻の衣服は電磁波や放射能などからも私たちの身体を守ってくれると言われています。今注目のアイテムです。
そして生地にこだわる理由はこれです。
草根木皮、これ小薬。
鍼灸、これ中薬。
飲食衣服、これ大薬
身を修め心を治める、これ薬源なり。
-書経-
中国の古い経典である書経には、「草根木皮(漢方薬)や鍼灸よりもふだんの食事や衣服が身体に大事である」という意味の言葉が残されています。
衣服は食べ物と同様に身体と心に作用するもの、つまり、身体が喜ぶ衣類を身にまとうことは、身体によい食事をするのと同様に大切なことであると述べられているのです。
薬を摂取する方法は、日本語では主に「内服」と「外服」に分けられ、内服は主に経口摂取、外服は主に皮膚からの摂取を指します。
そして、「書経」の中で大薬として扱われている衣服は、皮膚から直接薬効を得る、外服という方法で摂取される薬として広く活用されてきました。
薬を口から摂る時間は短いですが、衣服は一日中身につけるもの。
だからこそ、特に肌に直接触れる下着にはこだわっていただきたいな〜と思います。
これからは、少しづつですが薬効のある染めもやって行きたいと思います。
楽しみにお待ちくださいね!